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 遠距離恋愛 


えぴそーど 7.  1週間差の明暗 in Paris 彼女編


彼女編については、私達が付き合い始めて2年半経った今、ようやくゆったりとした気分で書くことができる。フィリップもこれまでは彼女のことについて、あまり口にしたくなかったと思う。それでも少しづつ多くのことを語るようになってきた。一方私も下に綴った出来事があった頃は、一言『mon ex』と耳にしただけで、必要以上ににナーバスになっていたものだった。


元婚約者と彼は7年間の交際の末、結婚することになっていた。彼女は学校の先生で、独身を続けている限り転勤があることから、結婚をしなくてはいけなかったと彼は言う。私が知るところでは、フランス人にとって結婚するということは、その後の税金、家、子供ができた時の便宜性のためのもので、そういう理由が無い限りは結婚はしないという傾向がある。また、彼らの両親の世代は離婚していることが本当に多く、その反動もあるのではないかと思う。


2000年1月。彼女側も特に結婚の希望は無かったという。それゆえに変なプレッシャーや迷い、いわゆるウエディングブルーみたいなものが突然生じたのかもしれない。結婚式の日取りも決めドレスも決めて、後はそれを待つばかりの時、急速にひずみが入り始めた。直前になって、別の男性に走り、最終的にはフィリップとは結婚もこれまでのつきあいも辞めたいという事態に陥る。二人は別れることになった。それでも、フィリップは彼女のことを忘れることができず、寄りを戻そうと努力を重ねたそう。彼女はそれでもやり直す気がなかったのか、またはそれに甘んじていたのかもしれない。2001年夏、彼にモントリオールでの仕事のオファーがあり、とうとう待ちきれずカナダへ出発した。彼女はようやく彼の存在の大きさに気付きはじめたのだろう。それでもカナダまで会いに行くという強い意志は結局無かったのだろう。その7ヵ月後、彼はモントリオールで倒れた。彼女は準備ぶ足のためにパスポートがすぐに取れず、モントリオールへ駆けつけることができなかった。そしてパリで・・・。私が去った1週間後に再会することになった。


1週間前に既にカナダへ戻っていた私。彼女に再会する直前に残した彼からの留守電を聞いた。 『これから、彼女に会う。でもまた落ち着いたら連絡するから。』 ・・・それってどういう意味?私の悪い癖が始まった。すべてをネガティブに考えてしまう。1週間前に会ったからといっても、彼らがまたやり直すことは充分に考えられる。3日経っても連絡がない。鬱状態が続いた。


彼女が元々別れを切り出したにもかかわらず、やはり彼でないと駄目だということに気付く。以来やり直しをしたがっていた彼女。当然相手もそう思っているはずだろうと確信しながらの再会。ところが、フィリップはそれはできないと彼女へ告げた。倒れてから手術後目を覚ますまでの間に生まれ変わったような気がすると・・・。フィリップが一番辛かったときにモントリオールまで会いに来てくれなかった事。そして、精神的ダメージを受けている中、ちょっとした隙間へ突然飛び込んできた私の存在。彼女が別れを告げた2年前は、フィリップが泣いて泣いて懇願したのに対し、今度は彼女側がその立場になった。



to be episode 8

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