日本での快適な入院生活を終えた9月上旬、再びカナダへ戻る。
カナダでも術後の経過観察をしたほうがいいと思っていたので、日本の先生から英文での診断書を作成してもらう。それを持っていざモントリオールの産婦人科へ直行!と行きたいところだがそうは行かない。
まず、カナダ(ケベック州)では、専門医に最初から直接かかることができない。まずは、ファミリードクターと言われる一般医に診てもらい、そこから然るべき専門医を紹介してもらうというのが通常の仕組みである。では、その一般医をどうやって見つけるか。これも多くの人が抱えている悩みである。私はラッキーなことに知り合いから紹介してもらった一般医から予約OKの連絡をもらうことができた。そしてその一般医を通して(これまた)男性の産婦人科医に以降世話になることになる。
私の産婦人科医が所属しているクリニックビルは、主に婦人科系に関係する施設が集中しているところ。紹介元の一般医は下の階。後に、産婦人科医から乳がんの検査も勧められたのだが、そのときはお隣の乳がん専門医へというように連鎖していて重宝したものだ。(というより、私婦人科系にかかり過ぎ^^;)
見かけ50代前半の男性ドクターに事情説明と英文診断書を手渡し診察開始。日本の例の遊園地のアトラクション状態の椅子(第2話参照)とは打って変わって、旧式のペダルが付いた診察台。最初は抵抗があったが、慣れとは恐ろしいもので羞恥心は何処へやら、今では言われなくてもベストポジションにつくことができる。(笑)
内診でPAPテストを行う。どうやらこの時点で、肉眼で確認できる異常をこの先生は見つけたのだろう。早い結果を得るために、貴方このまま研究所へこれを持って行ってくださいといわれた。私自らその研究所へバスに乗って行った。診察後すでにドクターからPre-Cancerという単語を聞いていた。何とか冷静を装っていたが、研究所へ着いた早々急に心配になり、年甲斐もなく人前で大泣きしてしまった。
検査結果は、細胞診で高度異形成、日本では子宮ガンの0期に当たる。賛否両論の末、双子をもうけた向井亜紀はこれよりさらに進行した段階のガンが発見され、子宮全摘を行っている。
卵巣手術の経過を見てもらうつもりが思いもよらず、新たな異常発見。つくづくついてないなとがっかりした。ついでに、どうしてこのことが日本の入院段階で見つからなかったんだろうという疑問も沸いてきた。
インターネットは非常に便利な現代百科事典。でもウソやでたらめも多いから100%鵜呑みにしないことにしている。病気かな?と疑ったことがある人ならわかるだろうが、その症状や治療法やらをくまなく探してみたりする。そして一喜一憂する。いろいろ飛び交う情報に不安を覚えながらも、私の症状の場合北米ではまだガンと言えるうちには入らず、前がん状態(pre cancer)といわれているものだった。要は、病変が非常に浅く、そこさえ切除してしまえば完治してしまうという段階のもの。(もちろん半年に1回の経過観察は必要)結局私の場合は、『円錐切除』という方法にて治療を行った。手術というほどのものではないが、日本では立派に入院が必要な治療方法らしい。
日本の先生へこの件について手紙で問い合わせをした。結果、初期検査では、私が生理中だったため(第2話参照)PAPテストは行わなかったとの説明。私としては、じゃあ生理が終わってからなぜ検査しなかったのか?と言いたい。でもその時点でわかっていたとしても症状と治療方法に今と大差は無いが、どうせなら入院中にまとめて
ふ安は解消しておきたかった。要は定期健診を行っていなかった自分がいけないのだけれど・・・。それでもまだ早期発見の段階だからむしろ喜ぶべきだと手紙には記されていた。